心理系大学院の面接入試対策ガイド|志望動機の作り方・実際の質問例付き!

授業・実習・試験関連

こんにちは!こめこです!
以前は大学院入試の筆記試験についてお話しましたが、今回は面接試験についてお話します!面接は筆記試験と違って正解がないのが難点
だけど、しっかり準備することで面接官の質問に対応できるようになってきます!どんな準備をすればいいのかこの記事でポイントを抑えてみてね!

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この記事で分かること

アドミッションポリシーに即した自己PRの伝え方

面接の質問内容

面接の練習方法

面接官に響く自己PRとは

私が受けた大学院の面接試験は、あらかじめ大学院に提出しておいた志望動機・研究計画書の内容を基に進められていきました。
自己PRを考える際に私が重要視していたのは大学院のアドミッションポリシーです。そのため、自己PRにも自分がアドミッションポリシーにあてはまる学生であるということを組み込むようにしていました。

アドミッションポリシーには、その大学院が欲している学生像が書かれているよ!各大学院のホームページにはアドミッションポリシーが書かれているので、どんな学生を大学院側が求めているのか確認してみてね!

自己PRの中にアドミッションポリシーを組み込む際のポイント

 アドミッションポリシーに記載されている「○○力を求める」といった文言をそのまま使うと「準備した感」が丸出しになります。また、直接的に「私は貴大学院の求める人物像と合致している部分があります」と伝えるのは、印象がよくありません。そのため、自己PRにアドミッションポリシーを組み込む際は、言い回しを変えるようにしていました。

例えば、アドミッションポリシーにコミュニケーション力があり、他者と協力できる人を求めているという旨の記載があったとします。
そこで、コミュニケーションをどのように培ってきたかという内容を組み込むことで、自分がアドミッションポリシーに即した人間であるということをアピールすることができます。

例文
私は飲食店のアルバイトで、新人研修担当として1年で5名を指導しました。売上は前年同月比120%まで向上し、シフト調整やクレーム対応ではスタッフ20名と細やかに連携して改善策を打ち出しました

新人研修担当として1年で5名を指導
→コミュニケーションを培ったことを伝えられる

シフト調整やクレーム対応ではスタッフ20名と細やかに連携して改善策を打ち出す
→他者と協力できることを伝えられる

 このように、実際にアドミッションポリシーの文言を使わなくても、言い方を工夫することで、自分がアドミッションポリシーに即した人であるということを伝えることができます。

自己PRを考える際のチェックリスト

✓アドミッションポリシーをそのまま使っていないか
✓「私が○○した結果どうなったか」「そこで学んだこと」が書かれているか
✓具体的数字(人数・期間・成果)は入っているか

アドミッションポリシーに即した体験談を作るとそれは嘘の体験談になります!体験談の話は面接官に深掘りされる内容なので、嘘の話だと深掘りされた時に答えられなくて一発OUT!

今までの体験からアドミッションポリシーに結び付けられるようなものを探して、自己PRを考えよう!アドミッションポリシーと紐づく学びがなかったか探してみて!

実際の面接練習方法

実際の面接に向けて私は

・就職活動中、就職活動経験者の友人
・両親
・先輩

の人達に面接練習を手伝っていただきました。

友人

就活中・就活経験者の人達からは、実際に就活の面接官に聞かれた質問を中心に面接練習をしてもらいました。面接時の空気感や突拍子もない質問をされた時、自分がどのような反応をするのかというのを知れました。
自分の反応についてフィードバックしてもらうことで、自分を客観視できるようになるので、面接中にパニックになることが少なくなるのではないでしょうか。
 面接練習の回数を重ねると徐々にリラックスして受け答えをできるようになっていったので、場慣れの面で大変有意義な練習になりました。

 両親

親には、面接練習の時あえて無表情で進行してもらうように頼みました。どんな面接官になるかは運です。頷いてニコニコしながら話を聞いてくれる面接官に当たればいいですが、無表情で面接をしてくる方もいます。そういった面接官の圧に負けないようにするために、様々なタイプの人に面接をお願いしたり、予めこんな風な態度を取ってほしいとお願いして面接練習をするのも有効な手段だと思います。

先輩

実際に大学院入試を経験した先輩に面接練習をお願いしました。個人的な知り合いではなかったため、私はゼミの先生に先輩を紹介してもらいました。自分が今通っている大学に併設する大学院に進学予定の方は、先生に頼むと大学院の先輩を紹介してくれるかもしれません。是非、相談してみてください。

実際に入試を経験した先輩の話は説得力がありましたし、面接で聞かれたこと・注意した方が良い先生など沢山の情報をもらえます。大学院の先輩は大変お忙しいので、1回だけ面接練習をしていただきました。その1回でできるだけ情報を入手できるように、あらかじめ聞きたいことをメモしておくのがおススメです。

面接練習3ステップ

ステップ相手目的準備すること
ステップ1就活経験者の友人空気感・突拍子もない質問への耐性を養う友人に「面接官目線」で
質問リスト作成依頼
ステップ2無表情な親表情・圧力への対応力
アップ
無表情OKと伝えた上で
練習
ステップ3院生の先輩入試本番の流れ・質問傾向のキャッチ質問メモを事前に共有し、実体験を聴取

面接対策ではとにかく場数を踏むことが大事!色んな人の力を借りて面接慣れをしてみよう!大学の先生や、就活をサポートしてくれる職員の方に面接練習をお願いしてみてね!

実際に聞かれた質問・解答例+深掘り対策

面接の概要

面接の中身に入る前に、面接の概要についてお伝えしておきます。
私が受けた大学院の面接は、面接時間30分面接官3人受験者1人というかたちで面接が行われました。

実際の質問内容

私が受験した時にされた実際の質問を公開します!また、各質問に答える際に気を付けておきたいポイントや、回答の流れの一例をお伝えします!あくまで、私個人の考え方ではありますが、参考にしてみて下さい。

なんでこの学校がいいの?

この質問は、大学院の特色と受験者の興味・関心が一致しているか確認するための質問として頻繁に出てきます。
また、大学院への志望度がどれくらい高いのか・学校についてどれほど詳しく調べているのかを観察していると考えられます。

ポイント

この質問が投げかけられた時に気を付けるポイントは3つです
教員やゼミ・研究室の情報を具体的に示し、自分自身の研究テーマとリンクさせる
カリキュラム(必修科目・実習機会・フィールドワークなど)を挙げ、どう活用したいかを説明する
③「なぜこの学校でなければならないのか」を一貫したストーリーで語る


以下のポイントに気をつけることで、説得力のある回答ができます。ポイントを参考にしながら、回答の一例を考えると、以下のようになります。

私はこどもの発達支援に興味があり、学部時代から発達障害の児童と関わるボランティアを行ってきました
→自分の興味関心の提示

貴学の○○先生は『発達障害児のプレイセラピー効果』をテーマに実践研究を行っており、私が学部で得た経験・データを発展させられると感じました
→自分の関心事を踏まえた教員・研究室のリサーチ

また、貴学では週2回の学内心理臨床実習が用意されており、実際のクライエント(カウンセリングを受けに来る人)対応を通して臨床力を磨ける点に魅力を感じます。働く前から実際のクライエントと関わることで、院生の内から、臨床の力を身につけたいと考えています。
→カリキュラム・実習環境をどう活かしたいか伝える

修了後は発達障害児支援センターで実践研究と臨床検証を並行しながら、将来的には地域の関係機関と連携した支援体制構築を目指したいと考えています
→卒業後も自己研鑽をする意思があることを伝える

自分の回答が何を意図していることなのかを自分の頭で考えるようにすると、文章に一貫性がでるよ!

カウンセリングに活かせそうな自分の長所・短所は?

この質問は受験者が自分のことを客観視できているか確認するための質問です。カウンセリングは、カウンセラー自身の特性もクライエントに大きく影響します。
そのため、クライエントを観察するのと同じくらい自分自身のことも観察する必要があります。そういった目線を現在どれくらい持っているのか知るための質問だと考えられます。

ポイント

①短所の伝え方は、自己改善の意欲が感じられる言い回しを用いる
②カウンセリングにおける適正(傾聴力・共感・観察力)と絡めて話す

ポイントを意識した受け答えの一例はこんな感じです

長所
 私の長所は共感力が高い点です。大学時代には児童支援のボランティアに半年間参加し、発達障害を抱えるお子さんやその保護者と日常の悩みを共有する機会が多くありました。そのなかで、相手の表情や言葉の裏にある感情を的確に汲み取り、「こういう気持ちでいるんだね」と言語化してフィードバックすると、安心して心を開いてくださる場面がありました。今後もこのような対話を通じて、クライエントに寄り添う態度をとり続けたいです。


短所
 私の短所は、感情に流されやすい点です。特に相手の深刻な悩みや辛い過去に触れると、自分も感情的になってしまい、冷静な対応が難しくなることがあります。たとえば学部の実習で、不登校のお子さんと保護者が面接に陪席した際、保護者の涙を見て自分も胸が詰まり、一度思考が停止してしまったことがあります。そこで私は今自己モニタリングを徹底するよう心がけています。

面接で答えを言う時は、面接官の立場になって、この質問で何を知りたいのかを考えてから回答していたよ!

回答する時は結論→理由→具体例→結論の型を意識していました!

面接の深掘り対策

回答の選択肢は複数持つ

 特に「なぜこの大学院で勉強したいのか」という質問には鋭い視点の深掘りの質問が投げかけられました。私の場合は、「☆☆先生の下で研究を行いたい」という旨の返答をしたのですが「その先生がもしいなくなったらどうする?」といった質問をされてとても驚きました。幸い別な先生で自分の興味のある分野の研究をしている先生がいらっしゃいましたので、「別の先生の下で研究をします」と切り返すことができました。

 自分の面接を振り返ってみると「同じ質問に対する答えを2つ持っておくといい」というのは教訓になりました。
 先ほどの話のように、自分が今考えているプランがダメになった時はどうするかといった質問にも対応できますし、質問の内容・雰囲気によって好ましい返答ができるというメリットもあります。
 実際期待していた質問が来なかったとしても、返答の引き出しが多い方が話を膨らましたりできます。

自分の気になる理論についての本を読む

 自分が今後参考にしたい心理学の理論についてはある程度知っておいた方が良いと思います。面接時にも、「あなたが心理的援助をする際どのような理論を参考にしますか?」といった質問がありました。このような質問の対策として、私は、自分の気になっている心理学の理論についての解説書を読みました。

 解説書は難しいものではなく、心理学を専攻していない人でも読める入門書もしくは、初学者用の本で十分です。そのほうが内容も分かりやすいので、頭に残りやすいです。難しい本を読んで、単語の意味もよく分からない状態で発言するより、きちんと理解して自分の言葉で話をする方が先生方にも熱意が伝わると思います。

面接官が意識して見ていると感じたところ

面接を振り返って、面接官は受験者の未来に対するプランを見ていたのではないかと感じました。面接の内容でも、過去はどうでしたか?といった内容よりは、今後どうしていきたいですか?といった質問が多かったです。
自分の未来についてある程度の見通しをたてておくと良いかもしれません!

面接後に振り返りをする

面接が終わると解放感に浸りがちです。ですが、振り返りをせずに別の大学の面接試験に挑むと、何度も同じミスをしてしまいます。そのため、面接直後の記憶が新しいうちに振り返りをしておきましょう。

面接官の視点を想像し次に活かす

自分が話をしている間に面接官がどのような表情をしていたかどのタイミングでメモをしていたかを振り返ることで、自分の回答がどう思われていたかや、面接官が注目している部分について知ることができます。
このような振り返りをすることで、自分の話が面接官にどう受け取られたかを推測できたり、面接官が自分の回答で重要視しているところはどこか知ることができます。

メンタル面のケア

面接後は「あのとき緊張で頭が真っ白になった」という感情が残りやすいですが、それも貴重な経験です。振り返りで「緊張のピークはいつ起こったか」「どういうきっかけで動揺したか」を記録し、緊張対策のヒントにしましょう。

また、面接で否定的な反省をするだけではなく、肯定的な振り返りをすることも重要です。たとえ面接全体がうまくいかなかった場合でも、「最初の自己紹介はおおむね伝わった」「研究計画の意図だけはしっかり話せた」といったポジティブな側面を振り返り、自分の面接での強みについても考えるようにしましょう。
受験は長期戦です。否定的な反省ばかりしているとメンタルが沈むので、自分ができたところにも目を向けるようにしましょう!

私は、面接が終わったら学校近くのカフェに入ってそこで振り返りの記録をしていたよ!

質問内容や自分が思う上手くいった・失敗したと思ったことについてまとめて、次回に活かせるようにしていました~

おまけ:面接で怖かったところ2選

最後に、面接中に「えっ・・・こわ・・・」と思ったことを2つお話します。

・意地悪な質問してもいいですかと明言される

・自分の返答に対して首をかしげる

この2つです

面接官の先生は基本笑っていたのですが、笑いながら「ちょっと意地悪な質問なんですけど」といって本当に鋭いことを聞かれました。

そして、先生の価値観と自分の考えが合わなかったのか私の返答の時に首を傾げている先生がいらっしゃいました。そんなに私の言ってること気に食わないですか!?とこれまた心の中でツッコんでました!
ただ、結果的に合格できたので、先生方の表情が曇ったり、首を傾げられたとしても必要以上に怖がったりしないで下さいね!自分を強く持つのが大切です!!

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます!
面接は、筆記と違って正解がありません。どんな面接官になるかも運要素が強いです。なので、100点の対策というのはないのかもしれません。
ですが、面接官が何を知りたくてその質問をしているのかが考えられるようになると、答え方も徐々に分かってきます。また、対策をすればするほど自分を客観視できるようになります。

 すべてが上手くいった!と感じることは少ないかもしれませんが、今の自分の100%を出すために、事前の準備は非常に重要です。
みなさんが全力を出して試験に臨めるようになれるように応援しています!

それでは!

またね~

面接試験以外の試験対策について知りたい方

大学院生活について知りたい方

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