知能検査WAIS-Ⅳを検査してみた&されてみた

大学院

こんにちは!こめこです!

皆さんは、WAIS という知能検査を知っていますか?
今日は、大学院の授業でWAISを取り扱った時の話をしたいと思います。

WAISの説明

ウェクスラー成人知能検査、通称WAISは、人のIQを測定できる知能検査です。WAISを受けると、その人の知能水準をある程度知ることが出来ます。ここで測っている知能というのは、学校のテストで見られているような知識量のことだけを言っているのではなく、問題に取り組むスピード・法則性を理解する能力などといった総合的な力を合わせて知能としています。

※WAISの検査だけでその人のことを全て理解出来ることはありません。どちらかというと、目の前の人を理解するための手段として知能検査は使われます。知能検査の結果だけを見てその人をレッテル貼りするのは大変危険ですので、そのようなことをするのは禁忌とされています。

なぜ授業でWAISを実施したのか

WAISの所要時間はおよそ1時間30分~2時間となっています。
意外と長くないですか?WAISは時間を要する検査のため、被験者の方に負荷がかかります。その負荷を体験したり、実際に自分がWAISを実施する側になった際に、スムーズに検査ができるようになるために授業でWAISを実施しています。

実際にWAISをとってみた

WAISには様々なバージョンがありますが、私は今回WAIS-Ⅳで検査をしました。

WAISは10個の基本検査5個の補助検査計15個の検査から構成されています。実際にクライエント(心理検査を受けに来る人)にWAISを実施する場合は、基本検査のみを実施します。補助検査は何らかの理由で基本検査が実施できなかったり、特別な理由がある場合に使用するものです。

ですが、今回は授業ということで15個の検査全て実施しました。
授業や周囲の人から聞いた話だと、5検査で1時間位のスピードで進んでいくため、およそ3時間ほどで検査が終了する予定でした。
ですが、被験者役だった友人は1つの問題に対して長考するタイプだったため、予想以上に時間がかかりました。また、問題の種類によってはすぐに正誤を出すのが難しいものもあるので、私が正解かどうか判断するまでに時間がかかる時もありました。

その結果、全ての検査が終了するのに4時間かかりました(泣)

WAISを実施して思ったこと

まずは、被験者によって検査時間に差が出るということです。ここにも被験者の特性が出ていと思います。目の前の課題が、自分には解けないと分かったり、少し考えても答えが出ないと分かったらすぐに別の問題に移る人もいれば、粘り強く目の前の問題に取り組む人もいます。このような特性が日常生活でどのような影響を及ぼしているのかということを考えることも必要だと思いました。

次に、検査者の手際のよさの問題です。手際が悪いと、被験者の方の待ち時間が増えてしまいます。10分程の検査なら集中力が切れることはないかもしれませんが、2時間もかかる検査で待ち時間が長いと集中力が切れてしまったり、イライラしてしまうかもしれません。このような集中力、情緒の変化も検査結果に大きく関わるためできるだけ手際良く検査を進めていくことが重要になると思いました。

先生の話では、5回ほど経験を重ねると検査に慣れてきて、手際も良くなるそうです。

WAISを受けてみた

ここからは、逆に私が被験者役を体験した時のお話をしたいと思います。

検査時間は休憩を入れてだいたい3時間ほどでした。
質問に答えられなかったり、分からない問題があると、あぁ…こんな問題も分からないのかーと自己肯定感が下がる感じがありました。また、間違いが続くと、どうせ次の問題も分からないのになんで検査を続けるの?というような気分になりました。

WAISの場合、質問をされても検査者はある程度決まった返答しか出来ません。それを事前に分かっていたとしても、質問に対して1パターンな返答が返ってきたり、間違いを訂正されると段々イライラしてくることもありました。

返答が1パターンなのも、間違えたらすぐ訂正されることも知っていたとしてもイライラしてしまうんですから、何も知らない方がWAISを受けたら、検査者に対して不信感を抱いてしまうのではないか?と思いました。

問題が当たっていても褒めたりしない。だけど、間違ったことをするとすぐに訂正される。このような環境の中で被験者にモチベーションを保ってもらったり、信頼関係を構築していくのは非常に難しいと感じました。

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございました!

検査を行う側・受ける側双方に課題や、思うところがあるというのがWAISをやってみて思った率直な感想です。

WAISだけではその人の全てを知ることは出来ませんが、その人を知る重要な情報にはなります。せっかく得られた情報ですから、是非日常生活に役立てたいですよね!
また、モチベーションや集中力の高さによって検査結果が変わってくるので、被験者のモチベーション・集中力をどのように維持していくのかということも、検査をする上で重要になると思いました。

検査の手際の良さだけでなく、環境への配慮も検査を実施する側が考えていかなければならないと感じました!

またね~

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この記事を書いた人

2024年4月から心理大学院に通う現役大学院生です
心理大学院で行われていることをブログにしています!
好きな食べ物:干し芋・白米

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